営農アプリ「Sagri」を福島復興の一環として東京農工大の研究チームに提供開始

この度、当社の営農アプリ「sagri」を福島県富岡町の福島農業復興に向けた営農再開の為の一環として提供開始されることとなりました。

・提供開始の背景

福島県富岡町では以前より東京農工大の研究チームが福島イノベーション・コースト構想促進事業に参画しておりました。圃場約40筆9haの圃場で東日本大震災及び原子力災害等による農業復興に向けた営農再開の為の研究活動が行われておりました。トラクター搭載型の土壌分析システムを使って土壌マップの作製をおこなったりドローン空撮画像から収量マップの作製をおこなっております。
これら現地での測定結果を衛星データとAIを活用するSagriでの推定値と比較することで,それぞれの利点を検証し、Sagriを使うことでデータ取得をスムーズに行い、大学などの試験研究機関における分析データと比較できる精度を十分に有しているかどうかを検証しようとなり、今回の提供及び実証実験開始に至りました。

・福島イノベーションコース構想事業とは

福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想は、原子力災害により産業基盤や雇用が失われた福島県浜通り地域等において、復興に不可欠な廃炉の推進を始め、ロボット開発・実証拠点や国際産学連携拠点の整備等によるロボットやエネルギー関連産業等の新産業の創出と関連産業の集積、先端技術等を導入した農林水産業の再生、さらには、人材育成や研究者等の定着、住民帰還の促進につながるような周辺環境整備等を進め、世界の人々が瞠目する地域再生を目指すものです。
本プロジェクトの農業分野では省力化やIoT化,有機栽培など対象技術は多様でありその中に土壌や植生分析もありました。当社の技術などを活用し,土壌や植生の情報を簡便に把握できプロジェクトの技術の開発に大きく貢献できる可能性があると考えております。

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・実証実験の内容

①Sagriを使った土壌や植生分析実証:
東京農工大学の研究対象地である福島県富岡町で行う
②実証実験の期間
2023年2月〜2024年2月1日まで(作物の生育状況の場合によっては変動)
③東京農工大学の桂准教授の研究チーム

(実験の中間報告)
提供開始から1ヶ月が経ち現地での測定結果を衛星データとAIを活用するSagriでの推定値と比較

植生を示すNDVIについてはとても良好な感じに表示されております。植生の情報を簡便に把握できプロジェクトの技術開発への貢献を目指します。土壌分析の精度もプロジェクトを進めながら検証していく予定です。

・今後の展開

今後も福島イノベーション・コースト構想推進機構の趣旨の通り富岡町をはじめとする農業復興に向けた営農再開に向けた活動に貢献できればと思います。Sagriは衛星データを使い土壌及び植生解析を研究される方の期待値に応えられるように日々精度向上及びDX化を目指しおります。